はじめまして、奈良市・生駒市で10年間、家庭教師一筋!のしゅ~先生です。
楽しく!分かり易く!粘り強く!をモットーに指導しています。
勉強のやり方や、家庭教師ネタをブログ発信していきますので、どうぞよろしくお願いします。
科学は小説より奇なり
みなさん、怖い話は好きですか?僕は大嫌いです(。>﹏<。)ところが科学の研究結果は時として、完全にフィクションの小説なんかより、奇想天外で不思議で、とっても怖い結果を招くことがあります。今回は夏の怪談もとい科学の怖いお話をしていこうと思います。
僕たちはゲームの住人?「シミュレーション仮説」とは?
この世界は実は仮想現実で、もっと知能の高い宇宙人にシミュレーションされている・・・映画やアニメでもよくある話ですね。ちょっと怖い話です(。>﹏<。)現在、「シミュレーション仮説」は決定づける証拠も、否定する証拠もありません。ですが、シミュレーション仮説には素朴な疑問が残ります。
「そのシミュレートしている宇宙人の世界は、一体どうなっているんだ?」
と。ですので、これに代わる他の色々なアイデアが出されています。紹介する前にまずはこの世、すなわち宇宙の話をしなければいけません。
現在の宇宙は色々奇跡が起きすぎている!「物理定数」とは?
例えば、重力の力を決めている万有引力定数というものがあります。その値は
G = 6.67430(15)×10−11 m3 kg−1 s−2
とかなり精密に測定されていますが、一体なぜこの値なのか、よく分かっていません。他にも電気の力(電気素量)や、原子の大きさ(ボーア半径)など(物理定数といいます)も測定されているけど、なぜそのような値になっているかはよく分かっていません。
そんな数字はたまたまそうなっているだけだ、どうでもいいじゃあないかと思っている方、とんでもないです!これら物理定数の値がほんのちょっとでも違っていると、太陽や地球などの星は生まれないし、ましてや僕たち生命は生まれる事はないのです。
昔は誰もが宇宙は神が創造したと信じていました。現在、無信教の日本人はそう考えている人は少ないかもしれません。ですが、物理定数の値を見るとまさに神が作ったとしか考えられないほど、この宇宙はぴったり、精巧にできています。一体なぜなんでしょう?
この疑問に答えるのが先程紹介した「シミュレーション仮説」です。他のアイデアとして「多言宇宙論と人間原理」というアイデアがあります。これは「宇宙は無限の平行世界(パラレルワールド)で、その中で唯一、人間が誕生するのがこの宇宙だ」という考え方です。
このアイデアもよく映画やアニメで登場しますね(*^^*)もしかすると、まだ恐竜が生きている世界や、世界大戦が起こっていない世界etc・・・なにかロマンに溢れ、ワクワクしますね(*^^*)一方でめちゃくちゃ怖い、恐怖の世の中・・・それが「ボルツマン脳」です。
脳みそだけ作ったほうが簡単?「ボルツマン脳」とは?
自然の中で偶然できた美しい景色のように、たまたま原子同士が集まってなにか物体を作ることがあります。理論的には、ものすごく長い時間をかければどんなものでも原子が偶然集まってできることになります。
この事実を認めてしまえば、困ったことが起きてしまいます。それは偶然今の宇宙ができて、地球ができて、そして人間の僕ができることよりも、偶然僕の脳みそが直接宇宙にできる方が遥かに確率が高いというのです。
美しい山、海。美味しいご飯。楽しいバイク。大切な家族。ブログ仲間・・・そう思い込んでいるこの脳みそは、実は何もない暗黒の宇宙空間にホタルの光のようにポッと現れてはすぐ消えているものかもしれない・・・このような脳みそを「ボルツマン脳」と言います。
そんなバカな!みなさん言うかもしれませんが、シミュレーション仮説と同様、僕たちがボルツマン脳ではない証拠はどこにもありません。「ボルツマン脳」であることも証明できませんが、物理学者の中には本気で研究している人もいます。
太陽を始め、宇宙の星々が燃え尽きてしまうと、やがて暗黒の、ほとんど変化のない「無」の宇宙が長い時間続くことが予想されています。そんな長い長い「無」の宇宙では「ボルツマン脳」ができる可能性は大いにあります。
それどころか長い長い時間の中では「ボルツマン脳」はむしろ現在僕たちの「本物の脳みそ」より多く存在しているはず・・・ということは確率的に言って僕たちの脳は「ボルツマン脳」の可能性のほうが高いということになります。
このアイデアを出したルートヴィッヒ・ボルツマンは自殺しています。今では常識の原子論が学会で認められず、多くの学者から叩かれたから・・・と言われていますが、もしかすると「ボルツマン脳」の虚しさ、儚さに耐えきれなかったのかもしれませんね・・・