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【書評】『定年後の遊び方』遊びとは何か?心理学から読み解く人生の楽しみ方

書籍「定年後の遊び方」

赤井誠生さんの『定年後の遊び方』は、単なる趣味の提案本ではありません。著者が心理学、特に「動機づけ心理学」の専門家であることから、学術的な引用が多く、短いながら読み応えのある内容となっています。今回はその中から、印象的だった「遊びの本質」について紹介します。

 

遊びとは「意味のないもの」ではない

遊びというと「無駄なもの」と思われがちですが、ホイジンガの『ホモ・ルーデンス』では、「人間の本質は遊びにある」と主張されます。遊びには次の4つの特徴があるそうです。

  1. 決められた時間と空間の中での自発的活動

  2. 目的が行為そのものにある

  3. 緊張と喜びの感情を伴う

  4. 日常生活とは切り離された活動であるという意識

 

この視点が新鮮でした。僕が楽しいと感じる読書や勉強、サウナも、②や④の条件を完全には満たしていない気がします。特に読書や勉強は「仕事に役に立つ」前提があるから。意識的にスケジュールに組み込んで仕事の一部といえなくもない。

 

一方、僕の教え子でポケモンカードが好きすぎて、世界大会に出場した子がいます。彼にとってのポケモンカードは、まさにこの4条件をすべて満たした真の「遊び」なんでしょうね。

 

「遊び」に必要な4要素とは?

著者は遊びに必要な4つの心理的要素として、心理学者バーラインの以下の考えを挙げています。

  • 驚き

  • 曖昧さ

  • 新しさ

  • 変化

 

例えば、小学生の時「生き物はなぜ生きるのか?」という問いに「子孫を残すため」という答えを聞いて衝撃を受けたという著者のエピソード。そこから生命や存在について考え始めたそうです。こうした「驚き」は、学びや遊びを深めるきっかけになります。

 

実際に僕自身も、家庭教師として生徒に驚きを与えることを意識していて、「へえ、そうなんだ!」と思ってもらえるようなエピソードを生徒さんとの会話に混ぜるようにしています。

 

新しさや変化が好奇心を生む

サラリーマンの表情のイラスト「驚いた顔・ひらめいた顔・悩んだ顔 ...

著者が旅先で見た「パリの赤信号の交差点を堂々と渡る紳士」や「石畳の上の吸い殻」なども、字面だけでは地味ですが、本人にとっては強烈な印象が残ったそう。新しいものに出会うことで、私たちの中の好奇心が刺激されるのですね。

 

人の好奇心には2種類あり、「集中して情報を集める」収束的好奇心と、「新しいものを求める」拡散的好奇心があります。僕は前者は強いけど、後者が弱いタイプ。大学時代、旅行やイベントにほとんど参加しなかったのも、今思えばその傾向が出ていたのかもしれません・・・

 

楽しむには「ちょうどいい難しさ」が大切

「フロー体験」というチクセント・ミハイが提唱した心理学の概念も紹介されていました。これは、行動に没頭して時間を忘れてしまうような状態のこと。また

  • 自発的に取り組めること

  • 適度な難しさを持つこと

 

この2つがフロー状態の条件です。ゲームが面白いのも「ちょうどいい難しさ」があるから。僕のように効率、効用重視で遊びを義務化すると、楽しめなくなるのはそのためでしょう(泣)

 

定年後、「趣味を持たなきゃ」と思って始めたものが楽しめない人がいるかも知れませんが、それは「仕方なく」趣味を遊んでいるのかもしれないから。あるいは選んだ趣味が難しすぎ、簡単すぎてつまらないのかもしれません。

 

これからの僕の「遊び方」

僕は新しい趣味として「ロングツーリング」や「ダイビング」、「海外旅行」など色んな事を考えていますが、イマイチ乗り気じゃないんです。何かすごい趣味を「やらねば」と思っていることや、難易度が今の僕には高すぎるのかもしれません。

 

だからこそあえて少し難易度を下げて「上記の趣味の本・動画・ブログを楽しむ」「絵画巡り」や「手作り納豆屋さんの見学」、「近場のツーリング」など、義務感を捨てて「ちょっとだけ非日常」な遊びを探してみたいと思います。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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